Tillandsia stricta var.albifolia が開花しました。
ブラジルの Espirito Santo 州で採集された T.stricta の変種で、硬めの真っ白い葉が特徴です。
2012年に輸入しましたが、結構、小さい箱に入れられていたため、葉がボロボロの状態で到着しました。
しかし、我が家で養生して一度開花に至り、その後子株を出してキレイな姿に生まれ変わり、この度2度目の開花を迎えました。
花弁については、流通している株は、青~白まで個体差があるようです。
我が家の株はフィールドデータの付いたタイプローカリティ産ですが、文献上は花弁の色はどうなっているのでしょうか?
普通の T.stricta より乾燥に強く、育てやすい植物のように感じます。
ただ、葉が硬いとは言っても非常に折れやすいので、持ち運んだりする際の扱いには少し注意が必要です。
不定期更新
5/19/2017
5/07/2017
ブラジル赤花が開花
いつもこの時期恒例となっているブラジル赤花の開花ですが、今年はいつもより多めの種類が開花しました。
まず、1番手はTillandsia roseifloraです。
2014年に国内業者より購入しました。
その時から既に開花サイズに至っていたのですが、今回ようやくの開花に至りました。
開花の過程を無事に見届けたのですが、本業が立て込んでいたこともあり、ピーク時における写真撮影の機会を失念してしまいました。
(3月11日撮影)
開花当初はピンクの花序だったのですが、開花が進行するにつれて、色が抜けて真っ白になっていまいます。
しかし、花弁は最後までピンク色を保ってくれました。
あとは、2つ以上子株を出してくれることを願うのみです。
2番手は、最近めっきり入手困難になってしまったTillandsia heubergeriです。
この株は、Tillandsia fuchsiiの名前の由来にもなっている研究者である、F.Fuchs氏による採集株の子孫です。
(3月11日撮影)
この株の特徴として、花序が長く伸びかつ下垂することです。
(4月15日撮影)
本種の特徴であるざらざらしたトリコームで覆われた花苞については、今回の写真からもはっきり分かりますね。
ブラジル赤花が何種類も咲いたので、他種の花粉で受粉させようとも考えましたが、実生には興味がないし子株の生育が遅くなるのも嫌なので止めました。
3番手は、Tillandsia kautskyi x sprengelianaです。
(3月11日撮影)
見た目はTillandsia kautskyiです。
Tillandsia sprengelianaの開花はTillandsia kautskyiより1週間以上遅れたのですが、本交配種の開花時期はTillandsia kautskyiと被っていたので、その点も似ている気がします。
(4月15日撮影)
4番手は、Tillandsia kautskyiです。
まずは、2007年に導入以来なかなかなかなか開花しなかった、T's Best Cloneと称される株です。
(3月11日撮影)
実際の開花ですが、Webで見た別のベストクローンの開花とよく似ている姿でした。
(4月15日撮影)
次は、HR6104です。
この番号で、普通の姿で開花するのは初めて見ました。
何度も紹介しているロゼットが開くタイプは、何株も開花したものの特に写真を撮っていないため、紹介は割愛いたします。
(3月11日撮影)
(4月15日撮影)
本種の最後は、国外愛好家から入手した株です。
手のサイズから見て分かる通り、かなり小さめのサイズで開花しました。
このサイズでの開花が普通なのか、それとも今回たまたまだったのかは、今後の検証により判断する必要があると思います。
(4月15日撮影)
5番手は、Tillandsia sprengelianaです。
まず、Alfred Blass氏由来の株です。
(3月11日撮影)
前年開花している株であったため、あまり株が充実しないままでの開花になってしまいました。
(4月21日撮影)
次は、Cabo Frioでの採集記録のある株です。
(3月11日撮影)
2株クランプのうち、1株のみ開花しました。
これが吉と出るか凶と出るかは、今のところ分かりません。
(特に大きな影響は出ないと思いますが・・・)
(4月21日撮影)
6番手は、Tillandsia geminiflora x sprengelianaです。
Cabo Frioでの採集記録もある通り、自然交配種です。
(3月11日撮影)
開花して気づいたのですが、花弁が6枚あります。
通常は花弁は3枚ですので、2つの花が同じ場所から開花した結果、花弁が6枚あるように見えているものだと予想します。
(4月28日撮影)
(5月3日撮影)
7番手は、Tillandsia geminifloraです。
この株も、Cabo Frioでの採集記録がある株となります。
(5月3日撮影)
その1週間後、満開となりました。
(5月8日撮影)
最後の8番手は、Tillandsia sucreiとなります。
(隣の株は、同じブラジル産であるTillandsia stricta var.albifolia)
(5月3日撮影)
ブラジル赤花の中では、花序、花弁ともに薄めのピンク色で非常に上品な花です。(写真は仮)
(●月●日撮影)
まず、1番手はTillandsia roseifloraです。
2014年に国内業者より購入しました。
その時から既に開花サイズに至っていたのですが、今回ようやくの開花に至りました。
開花の過程を無事に見届けたのですが、本業が立て込んでいたこともあり、ピーク時における写真撮影の機会を失念してしまいました。
(3月11日撮影)
開花当初はピンクの花序だったのですが、開花が進行するにつれて、色が抜けて真っ白になっていまいます。
しかし、花弁は最後までピンク色を保ってくれました。
あとは、2つ以上子株を出してくれることを願うのみです。
2番手は、最近めっきり入手困難になってしまったTillandsia heubergeriです。
この株は、Tillandsia fuchsiiの名前の由来にもなっている研究者である、F.Fuchs氏による採集株の子孫です。
(3月11日撮影)
この株の特徴として、花序が長く伸びかつ下垂することです。
(4月15日撮影)
本種の特徴であるざらざらしたトリコームで覆われた花苞については、今回の写真からもはっきり分かりますね。
ブラジル赤花が何種類も咲いたので、他種の花粉で受粉させようとも考えましたが、実生には興味がないし子株の生育が遅くなるのも嫌なので止めました。
3番手は、Tillandsia kautskyi x sprengelianaです。
(3月11日撮影)
見た目はTillandsia kautskyiです。
Tillandsia sprengelianaの開花はTillandsia kautskyiより1週間以上遅れたのですが、本交配種の開花時期はTillandsia kautskyiと被っていたので、その点も似ている気がします。
(4月15日撮影)
4番手は、Tillandsia kautskyiです。
まずは、2007年に導入以来なかなかなかなか開花しなかった、T's Best Cloneと称される株です。
(3月11日撮影)
実際の開花ですが、Webで見た別のベストクローンの開花とよく似ている姿でした。
(4月15日撮影)
次は、HR6104です。
この番号で、普通の姿で開花するのは初めて見ました。
何度も紹介しているロゼットが開くタイプは、何株も開花したものの特に写真を撮っていないため、紹介は割愛いたします。
(3月11日撮影)
(4月15日撮影)
本種の最後は、国外愛好家から入手した株です。
手のサイズから見て分かる通り、かなり小さめのサイズで開花しました。
このサイズでの開花が普通なのか、それとも今回たまたまだったのかは、今後の検証により判断する必要があると思います。
(4月15日撮影)
5番手は、Tillandsia sprengelianaです。
まず、Alfred Blass氏由来の株です。
(3月11日撮影)
前年開花している株であったため、あまり株が充実しないままでの開花になってしまいました。
(4月21日撮影)
次は、Cabo Frioでの採集記録のある株です。
(3月11日撮影)
2株クランプのうち、1株のみ開花しました。
これが吉と出るか凶と出るかは、今のところ分かりません。
(特に大きな影響は出ないと思いますが・・・)
(4月21日撮影)
6番手は、Tillandsia geminiflora x sprengelianaです。
Cabo Frioでの採集記録もある通り、自然交配種です。
(3月11日撮影)
開花して気づいたのですが、花弁が6枚あります。
通常は花弁は3枚ですので、2つの花が同じ場所から開花した結果、花弁が6枚あるように見えているものだと予想します。
(4月28日撮影)
7番手は、Tillandsia geminifloraです。
この株も、Cabo Frioでの採集記録がある株となります。
(5月3日撮影)
その1週間後、満開となりました。
(5月8日撮影)
最後の8番手は、Tillandsia sucreiとなります。
(隣の株は、同じブラジル産であるTillandsia stricta var.albifolia)
(5月3日撮影)
ブラジル赤花の中では、花序、花弁ともに薄めのピンク色で非常に上品な花です。(写真は仮)
(●月●日撮影)
3/11/2017
ブラジル赤花が開花準備中
アフリカ出張中には文字だけの記事しか投稿できない身でしたが、帰国後は植物に癒される毎日です。
出張中にブラジル赤花について記事を書きましたが、その一部が咲きそう(もう咲いているものもありますが…)なので紹介します。
1 Tillandsia kautskyi x sprengeliana
上記の名前のハイブリッドとして入手しましたが、詳細不明です。
花序の赤色が、やや薄い気がします。
2 Tillandsia kautskyi
滝沢氏によるベストクローン(実生株の選抜)として入手しました。
入手時から10年かかりましたが、芯も太くなりしっかりした株に育ちました。
3 Tillandsia kautskyi
Lieselotte Hromadnik女史による採集株の子孫(HR6104)です。
この番号の株はいくつか持っていますが、この個体だけロゼット状になりません。
個体差なのかどうか、他の株との違いがあるのかどうか検証中です。
4 Tillandsia sprengeliana
昨年も咲いた、Alfred Blass氏のコレクションに由来する株が再度開花しそうです。
5 Tillandsia sprengeliana
4の株とは異なり、リオデジャネイロ州のCabo Flioでの採集記録がある株です。
でも、4の株と一緒で、臨海型と呼ばれるタイプには変わりないと思われます。
2011年に開花状態で入手し、その後すぐに2株の子株を出しました。
時間をかけて育てた甲斐もあり、今はそれぞれの株が元の株の大きさを上回っています。
6 Tillandsia geminiflora x sprengeliana
リオデジャネイロ州のCabo Flioでの採集記録がある、自然交配株です。
なかなか開花しないまま成長し続けたので、ミニgeminifloraみたいになっています。
7 Tillandsia heubergeri
本種は3コタイプ保有していますが、この株はFuch氏のコレクションに由来する株です。
写真を見る限り、オーストラリアブロメリア協会のHPに掲載されている株に似ています。
他のタイプはまだ未開花なので、比較検証ができません。
8 Tillandsia roseiflora
約1か月前から開花開始し、長きにわたり楽しませてくれました。
花序は最初はピンク色でしたが、開花とともに色が真っ白に変色してしまいました。
ブラジル赤花というだけあって、花弁はもちろんピンク色です。
出張中にブラジル赤花について記事を書きましたが、その一部が咲きそう(もう咲いているものもありますが…)なので紹介します。
1 Tillandsia kautskyi x sprengeliana
上記の名前のハイブリッドとして入手しましたが、詳細不明です。
花序の赤色が、やや薄い気がします。
2 Tillandsia kautskyi
滝沢氏によるベストクローン(実生株の選抜)として入手しました。
入手時から10年かかりましたが、芯も太くなりしっかりした株に育ちました。
3 Tillandsia kautskyi
Lieselotte Hromadnik女史による採集株の子孫(HR6104)です。
この番号の株はいくつか持っていますが、この個体だけロゼット状になりません。
個体差なのかどうか、他の株との違いがあるのかどうか検証中です。
4 Tillandsia sprengeliana
昨年も咲いた、Alfred Blass氏のコレクションに由来する株が再度開花しそうです。
5 Tillandsia sprengeliana
4の株とは異なり、リオデジャネイロ州のCabo Flioでの採集記録がある株です。
でも、4の株と一緒で、臨海型と呼ばれるタイプには変わりないと思われます。
2011年に開花状態で入手し、その後すぐに2株の子株を出しました。
時間をかけて育てた甲斐もあり、今はそれぞれの株が元の株の大きさを上回っています。
6 Tillandsia geminiflora x sprengeliana
リオデジャネイロ州のCabo Flioでの採集記録がある、自然交配株です。
なかなか開花しないまま成長し続けたので、ミニgeminifloraみたいになっています。
7 Tillandsia heubergeri
本種は3コタイプ保有していますが、この株はFuch氏のコレクションに由来する株です。
写真を見る限り、オーストラリアブロメリア協会のHPに掲載されている株に似ています。
他のタイプはまだ未開花なので、比較検証ができません。
8 Tillandsia roseiflora
約1か月前から開花開始し、長きにわたり楽しませてくれました。
花序は最初はピンク色でしたが、開花とともに色が真っ白に変色してしまいました。
ブラジル赤花というだけあって、花弁はもちろんピンク色です。
8/25/2016
ブラジル赤花
現在、アフリカへ出張中なので植物の写真は出せませんが、現地SIMカードを挿したSIMフリー携帯からのブログ投稿を試みます。
先日ヒマな時に、本やネットを見ることなくブラジル赤花を全種類列挙できるか試してみました。
その結果、特に悩むこともなく全種類列挙できたのですが、この辺境ブログの読者であれば全種類列挙はごく簡単なことでしょう。
ちなみに、一般的に言う「ブラジル赤花」とはRenate Ehlers女史の書籍で紹介されている下記の品種を指します(私の私見による、入手困難順に並べてみました。)
T.geminiflora (var.incana 含む)
T.globosa (var.majorとf.alba 含む)
T.gardneri (var.rupicola 含む)
T.sucrei
T.kautskyi
T.sprengeliana
T.paraensis
T.roseiflora
T.heubergeri
T.chapeuensis
T.brachyphylla
T.organensis
T.grazielae
T.reclinata
T.thiekenii
文献が出てからかなり年数が経っているので、新種登録等による経年変化が生じています。
特に、
T.chapeuensis var.turriformis (本ブログで紹介済)
T.castelensis
T.piauiensis
T.renateehlersiae
を追加してもいいと思います。
また個人的には、T.paraensis は外してもいいのでは、と感じます。
もし、漏れや誤りがあれば、ご指摘下さい。
先日ヒマな時に、本やネットを見ることなくブラジル赤花を全種類列挙できるか試してみました。
その結果、特に悩むこともなく全種類列挙できたのですが、この辺境ブログの読者であれば全種類列挙はごく簡単なことでしょう。
ちなみに、一般的に言う「ブラジル赤花」とはRenate Ehlers女史の書籍で紹介されている下記の品種を指します(私の私見による、入手困難順に並べてみました。)
T.geminiflora (var.incana 含む)
T.globosa (var.majorとf.alba 含む)
T.gardneri (var.rupicola 含む)
T.sucrei
T.kautskyi
T.sprengeliana
T.paraensis
T.roseiflora
T.heubergeri
T.chapeuensis
T.brachyphylla
T.organensis
T.grazielae
T.reclinata
T.thiekenii
文献が出てからかなり年数が経っているので、新種登録等による経年変化が生じています。
特に、
T.chapeuensis var.turriformis (本ブログで紹介済)
T.castelensis
T.piauiensis
T.renateehlersiae
を追加してもいいと思います。
また個人的には、T.paraensis は外してもいいのでは、と感じます。
もし、漏れや誤りがあれば、ご指摘下さい。
5/04/2016
Tillandsia virescens
ディアフォランテマ亜属の植物には、同種でもいろんなタイプが存在するものがあります。
その中でも顕著なのが、Tillandsia capillaris と Tillandsia virescens です。
姿・花のバリエーションについては、暇になると思われる年末頃に紹介するとして、今回はお気に入りの株が2年ぶりに開花したので紹介します。
アルゼンチンのコルドバ州で採集された個体で、黄色い花弁に茶色いドットが入っているのが特徴です。
はっきり言って、かなりのお気に入り!!
その中でも顕著なのが、Tillandsia capillaris と Tillandsia virescens です。
姿・花のバリエーションについては、暇になると思われる年末頃に紹介するとして、今回はお気に入りの株が2年ぶりに開花したので紹介します。
アルゼンチンのコルドバ州で採集された個体で、黄色い花弁に茶色いドットが入っているのが特徴です。
はっきり言って、かなりのお気に入り!!
4/10/2016
12/13/2015
Tillandsia chapeuensis var. turriformis
先日、Tillandsia chapeuensis var. turriformis を入手しました。
かつては、Tillandsia spec (Morro Chapeu) として出回っていましたが、2010年の Die Bromelie において Jan Claus 氏がこの植物を Tillandsia gardneri "Türmchen (Little Tower)" として紹介しました。
この際、本種の立派な開花姿も紹介されたのですが、その開花を見ると Tillandsia chapeuensis に酷似しているような気がずっとしておりました。
その後、2012年にこの植物が Renate Ehlers 女史により Tillandsia chapeuensis の変種として記載された時、ようやく心の中のモヤモヤが解消したのです。
きれいな真っ白のトリコームを纏った美種ですが、残念ながら栽培は容易ではありません。
本変種が記載される大分前から sp 扱いで流通していたこともあり栽培経験はあったのですが、立て続けに失敗したこともあり、この植物から足が遠のいていました。
本変種の栽培経験がある方に聞くと、導入直後もしくは冬に枯らすという方が多いように感じます。
特に我が家の場合、冬に芯が黒くなって枯れるパターンでした。
Tillandsia gardneri や Tillandsia roseiflora が同じようなパターンで枯れることが多かったので、当初は冬の寒さが原因だと考え、暖房のかかった室内に取り込みました。
すると、ますます状況が悪化したので、窓際の明るい室内(当然、無暖房)に置くようにしたところ、普通に冬越しできるようになりました。
これにより、この手の植物を冬の室内で枯らす原因が「光量不足」であるという私なりの結論にたどり着きました。
しかし、再挑戦しようと思った頃には流通がぱたっと止まってしまい、これまでの間、入手に至っておりませんでした。
ですので、 枯らさずに開花・繁殖させることを目標に、精進したいと思っております。
当然、冬は室内に取り込むのことになるのですが、なるべく明るいところに置くとともに、晴れの日には日光浴させるようにしています。
水を多めにやり日光をよく当ててやると、本来は反り返っている葉がまっすぐに伸び、生きている実感があります。
しかし成長はかなり遅いようで、国内での初開花を果たした藤川氏(開花写真)の所でも導入から開花まで7~8年かかったようです。
軽石を詰めた素焼き鉢に植えて、湿度を保持しやすい環境に変えてみました。
これが吉と出るか凶と出るかは、数年後に分かると思います。
写真は、水をやった後の写真で、葉が緑っぽくなっています。
古い葉の部分には少し茶色の部分が見えているものの、植物体全体が緑色をしているということは、ひとまず健康である証です。
それが、芯に近い部分から茶~黒色に変色してくると、芯が腐っている証拠となります。
(本種は、水に濡れない限り、白いトリコームのせいで生死を判別しづらいです。)
ともかく、今回の写真がこの植物の遺影となってしまわないよう、健康に育ててあげたいです。
かつては、Tillandsia spec (Morro Chapeu) として出回っていましたが、2010年の Die Bromelie において Jan Claus 氏がこの植物を Tillandsia gardneri "Türmchen (Little Tower)" として紹介しました。
この際、本種の立派な開花姿も紹介されたのですが、その開花を見ると Tillandsia chapeuensis に酷似しているような気がずっとしておりました。
その後、2012年にこの植物が Renate Ehlers 女史により Tillandsia chapeuensis の変種として記載された時、ようやく心の中のモヤモヤが解消したのです。
きれいな真っ白のトリコームを纏った美種ですが、残念ながら栽培は容易ではありません。
本変種が記載される大分前から sp 扱いで流通していたこともあり栽培経験はあったのですが、立て続けに失敗したこともあり、この植物から足が遠のいていました。
本変種の栽培経験がある方に聞くと、導入直後もしくは冬に枯らすという方が多いように感じます。
特に我が家の場合、冬に芯が黒くなって枯れるパターンでした。
Tillandsia gardneri や Tillandsia roseiflora が同じようなパターンで枯れることが多かったので、当初は冬の寒さが原因だと考え、暖房のかかった室内に取り込みました。
すると、ますます状況が悪化したので、窓際の明るい室内(当然、無暖房)に置くようにしたところ、普通に冬越しできるようになりました。
これにより、この手の植物を冬の室内で枯らす原因が「光量不足」であるという私なりの結論にたどり着きました。
しかし、再挑戦しようと思った頃には流通がぱたっと止まってしまい、これまでの間、入手に至っておりませんでした。
ですので、 枯らさずに開花・繁殖させることを目標に、精進したいと思っております。
当然、冬は室内に取り込むのことになるのですが、なるべく明るいところに置くとともに、晴れの日には日光浴させるようにしています。
水を多めにやり日光をよく当ててやると、本来は反り返っている葉がまっすぐに伸び、生きている実感があります。
しかし成長はかなり遅いようで、国内での初開花を果たした藤川氏(開花写真)の所でも導入から開花まで7~8年かかったようです。
軽石を詰めた素焼き鉢に植えて、湿度を保持しやすい環境に変えてみました。
これが吉と出るか凶と出るかは、数年後に分かると思います。
写真は、水をやった後の写真で、葉が緑っぽくなっています。
古い葉の部分には少し茶色の部分が見えているものの、植物体全体が緑色をしているということは、ひとまず健康である証です。
それが、芯に近い部分から茶~黒色に変色してくると、芯が腐っている証拠となります。
(本種は、水に濡れない限り、白いトリコームのせいで生死を判別しづらいです。)
ともかく、今回の写真がこの植物の遺影となってしまわないよう、健康に育ててあげたいです。
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